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上毛三山のひとつにして、日本三奇勝のひとつ、妙義山。
その主峰である白雲山麓に妙義神社は鎮座する。
一の鳥居は国道沿いに立つ、銅製の明神鳥居である。
参道から霊峰、妙義山を望む。
山の中腹に白い『大』の字が見える。
参拝の道標となるこの『大』の字は妙義大権現の『大』の字だ。
参道を進むと総門に差し掛かる。
元は白雲山石塔寺の仁王門であった・・・。
仁王門なので当然ながら、仏教の守護、仁王力士が門を守る。
総門をくぐり境内に出る、まず目に付くものは青銅の灯篭だ、鳥居とともに県指定文化財とされる。
その凝った造りの造形美をしばし堪能する。
さらに、鳥居越しに山を見上げると杉の老木が立ち並ぶその様は圧巻である。
思わず「おぉー!」と驚嘆してしまった、その感動は写真で伝える事が難しくとても残念である。
この鳥居、鳥居専門HPスタジオジンジャー主催、Ginger氏によれば珍品との事。
笠木より島木のほうが厚く珍しいとのご意見をいただいた。
鳥居をくぐると波己曾神社がある。
旧本社であり、波己曾大神を祀った。
現在は、水銀の象徴神、丹生都比売命を祀る。
波己曾神社を過ぎ、唐門を目指し参道の石段を登る。
参道脇に杉の古木が立ち並ぶ、その根の隆起により石段が自然な曲線を描く。
先ほどの灯篭は人の手による造形美だが、これは人と自然の合作。
人と自然が織り成す造形美・・・、山岳信仰系の杜の醍醐味はこの辺りにある。
石段を登りきって唐門をくぐると社殿がある。
豪華絢爛な彫刻が目を引く。
極彩色で彩られる彫刻の中、黄金の龍が一際輝いて見えた。
唐破風下に『妙義神社』と書かれたの額がある。
これも黄金で彩られ、とても眩しい。
宝暦6年建立のこの社殿は、関東では珍しくない典型的な権現造りだが、黒漆塗りの社殿は珍品といえる。
また、本殿、幣殿、拝殿、唐門、総門ともに国指定重要文化財である。
創建は古く、宣化天皇二年(537年)との社記が残る。
山岳信仰の古社、妙義神社は険しい岩山の霊峰、妙義山に鎮座する。